ホーチミン市のセミナーに参加した人たちは、「企業が付加価値の高いブランド宣伝を目的とした第2の輸出産業を生むために政府と緊密な協力しなければならない」と話します。
通商産業省の輸出入部のNguyen Phu Hoa氏によると、世界が技術、社会、サービス、貿易を変革する第4次産業革命に突入したと同時にベトナム独自の第2輸出発展は必要不可欠と話します。
例えば、日本と米国ではロボットを先進的に利用し、中国は韓国や日本と同様の現代的な生産を目指しています。原材料を輸出する企業が大いに活躍する時代は終わったのです。
このセミナーでは、第2発展を生むためには基盤を確立する必要があると指摘しました。
1つ目は、政府の支援で革新的なノウハウを共有するシステムを構築することです。
この共有により、企業は新しい技術、才能、科学者にアクセスすることができます。
すべての研究成果を共有して公開し、適用できるようにする必要があるということです。
2つ目は、多くの消費者が商品の製造過程や品質を疑うため、信頼を作り出すことが重要であるということでした。
3つ目に、競争力のあるインフラを開発する必要があります。道路、橋、港湾、物流施設を生産と輸出に役立てるためには大きな力が必要なのです。しかし、物品が空港や港湾に向かう途中で定期的に渋滞が発生するような場合では輸出は競争力を失ってしまいます。
日本の小売店「イオンベトナム」は、「ベトナムの商品供給者は常に製品と技術を向上させており、スーパーマーケットで販売されている商品の81%を供給している」と語ります。
ホーチミン市の米国商工会議所(AMCHAM)は、太平洋横断パートナーシップ(TPP)ショックにもかかわらず、ベトナムの成長と改革は継続していると述べました。
「ベトナムにとって米国は主要な輸出市場であり続けるでしょう。TPP協議を経て、ベトナムの輸出を押し上げることができる多くの要因が生まれました。2015年に設立されたASEAN経済共同体は経済的なブロックを作り出しており、EU、韓国、地域包括経済パートナーシップとの自由貿易協定は乗数効果をもたらすでしょう。ベトナムにとって大きな可能性が生まれているのです」とAMCHAMのFred Burke氏は話します。
「ベトナムはグローバル統合戦略コース上にあり、貿易円滑化協定の発効はもう1つのブーストの役目を果たしたでしょう」とFred Burke氏は話します。
「対象市場の特定と輸出活動におけるリスク管理」は、投資貿易促進センターが主催しました。通商産業省の報告によれば、今年の最初の7カ月間に、輸出額は1,152億ドルで、前年比で19%近く増加しています。約20の製品が10億ドルの輸出額を超えたということです。
ベトナムと自由貿易協定を締結した国の市場への輸出は増加傾向が続いています。
同省は通年で輸出額が13%増の2000億ドルになると見込んでいます。また輸入は17%増の205億ドルになると予想されています。