ホーチミン市内のショッピングモールでベトナム人が食べ物や衣服、電化製品を買うとき 中国製品を避ける傾向にあります。中国はベトナムの近隣国ではあるが親しい間柄ではなさそうです。
「中国は多くの低品質の製品をベトナムに輸出しています。世界各国には輸出できないような品質の商品です。過去に何度も中国製品を試してきましたが品質が悪く避けるようにしています」と現地の人々は言います。
ベトナムと中国の間の政治的関係も購買を妨げる別の「要因」であると話します。
ベトナム人内では 品質の悪い製品に対する抗議として「Made-in-China」の購入を避けるのが通例である。 政治的関係 つまり過去の争いの記憶も深く関与しているだろう。両国は、ベトナムの東南シナ海の領土を巡って対立しており、その主張が1974年と1988年の海軍戦闘を引き起こし、1970年代に国境を巡る争いも起こっている。
ベトナムは、中国がパラセル諸島を支配するために軍事的なプレッシャーをかけていることも懸念している。
Boston Consulting Group に調べによると、2020年までに約9,300万人のうち約3,900万人が中産階級以上になると予測しています。消費者はベトナムでますます力を発揮していくことになるでしょう。2012年から始まった輸出産業の急激な成長はベトナム内の雇用を創出し、ベトナムを豊かな国へと変貌させました。
「同じ価格の製品を見つけて、ある製品が中国で、別の製品が日本、韓国、または他の国の製品であることが判明した場合、どの製品を購入するのかということは分かり切っていることです。ベトナムの人々の多くはは中国を大兄弟ではなくライバルとみなしています。最近問題になっている中国との南シナ海の島々の問題に対してさらに受け入れがたい拒否感を感じているのです。それは政府が宣伝しているわけでもありません。」
ホーチミン市内のコンタルサント企業 Dezan Shira & Associates business consultancy のシニアアシスタントである Oscar Mussons氏は話します。
Dezan Shira & Associates business consultancy
ベトナム当局者は、2014年の反中国暴動により20人以上が死亡する事故が起こり、それらの動きが投資家を脅かす恐れがあるため、中国との政治的紛争を回避しようとしています。しかし 争いがあった海で石油リグを建設しようとする中国の動きはさらなる暴動を引き起すきっかけになっています。
ベトナムは依然として中国を最大の貿易相手国とみなしており、ベトナムのメディア報道によると、輸入と輸出の合計は、今年上半期に255億ドルに達した。 ベトナムの輸出業者は、中国も原材料に依存している現状があるのも事実です。
ベトナム消費者は政治問題上においても中国が低品質な商品を送る源になっていると考えています。ベトナムの企業よりも大きい巨大な中国企業は生産規模が大きく圧倒的な低価格で販売することができます。
「一般的にベトナム市民の間では中国製品は低品質であると認識されていますが、低所得層の消費者にとって中国製品が唯一の選択肢である場合もあります」Boston Consulting Group 代表 Jason Moy氏は話します。
「低所得者が低価格で購入してしまう行動が安い不信感の強い中国製品をベトナムに残してしまっています。 国境を越えて運ばれたそれらの安価な製品は伝統的ベトナム商品を市場から追いやってしまいました。そして 貧しい人々が他の製品を買う余裕がないため、2014年暴動後の中国製品に対する組織的なボイコットはほとんど牽引力を発揮しませんでした」とシンガポールにある ISEAS Yusof Ishak Instituteの研究員であるLe Hong Hiep氏は話します。
安価な中国製スマートフォンの良い評判を聞き、中国製携帯電話を買っても数ヶ月後に壊れ、別の電話を買うはめになるのです。
中国製の靴だけが価値があると言う人もいます。1ペアあたり約1ドルで汚れてもすぐに交換することができるからです。
「人々は中国製品が低水準で低品質であることをきちんと意識しています。国境を超えて来る製品の多くは消費者向けの小物で、国境間において厳しい審査や基準を必要としないものです。一定の資金を持つ消費者は、高品質を維持する日本製品を好み、特にモータースクーターや家電製品を好んで購入しています」とMoy氏は話します。